こんにちは!たにしマン(@millionworkout)です!
今回の読書記録は前回の続編です。
主人公は、父親の死をきっかけに、海沿いの別荘地の管理人をすることになります。
自然の中での生活を通じて「働く」ことや、「生きること」について考えさせられます。
特に印象に残った部分について記録しておきます。
与えることは自分を満たすこと
与える こと が できる 者 は、 与える こと に 喜び や プライド を 持っ て いる。 相手 だけで なく、 自分 を 満たす 手段 でも ある よう だ。
はらだみずき. 海が見える家 それから (小学館文庫) (Kindle の位置No.247-248). 株式会社小学館. Kindle 版.
20代前半の主人公は、父の遺した海の見える家で別荘地の管理人として暮らし始めます。
別荘地の住民との交流を通して、新たな価値観を見出します。
たとえば、豊かな人生とは、「人に与える人生」であるといったことです。
自分の欲しいものを周りから奪えば奪うほど、「まだ足りない」と思えてきます。
一方、周りに与えれば与えるほど自分の心は満たされます。
本当に求めるべきものは何なのかに気が付いた瞬間から、人生はより有意義なものになるのかもしれません。
やり方は自分で考えるもの
忙し がる やつ は、 これ しか 方法 が ない と 思いこみ、 たいてい 不幸せ そう な 顔 し て 生き てる もん さ
はらだみずき. 海が見える家 それから (小学館文庫) (Kindle の位置No.1761-1762). 株式会社小学館. Kindle 版.
固定観念の中で生きていくのは辛く険しい場合もあります。
「こうしなければならない」というのは、特定の集団内における共通認識(概念)であり、絶対的な現実ではありません。
何を言っているかというと、たとえば、「法律を守らなければならない」というのは、法律に守られたい人にとっては正しいのかもしれませんが、犯罪者として存在することになんら抵抗のない人にとっては無意味な概念です。
イスラム教徒にとっては「豚を食べることが許されない」のは意味のある概念ですが、無宗教の人にとって豚を食べることは禁忌ではありません。
自分が必死になってしがみついている「正義」は、もしかすると狭い集団内での概念に過ぎず、一歩外の世界に出れば無意味なことかもしれないということです。
ただし、狭い世界で完結する人生のほうが幸せな場合も多い気がします。
前作に続き、かなり感情移入しながら、考えさせられながら読める作品です。
以上です。ありがとうございました。
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