【読書記録】#8|予想どおりに不合理

読書記録 #8 読書記録

こんにちは!たにしマン(@millionworkout)です!


読書記録といっても、本の内容全体をレビューするというよりは、個人的に響いた部分にしぼって記録していきます。

今回は行動経済学の本です。

「行動経済学」というと難しい響きがしますが、人間の本能が持つ不合理さについて分かりやすく書かれていて面白いです。

ものごとに「絶対的な基準」は存在しない

人間 は、 もの ごと を 絶対的 な 基準 で 決める こと は まず ない。 (中略) ほか の もの との 相対的 な 優劣 に 着目 し て、 そこ から 価値 を 判断 する

ダン アリエリー. 予想どおりに不合理  行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」 (Kindle の位置No.275-277). . Kindle 版.

これは当たり前のことですが、普段意識することはないと思います。ある商品が高いのか安いのか。それはほかの商品、もしくは平均と比べるしかありませんが、その平均自体が妥当かどうかは誰にも分かりません。

このことが分かっていないと必要のないものをセールで買う人になります。また、自分は有能だと思って傲慢になったり、無能だと思って悲しくなったりするときは、大抵”自分が見ている範囲の人”とだけ比べてしまっている可能性が高いと思います。視野を広げれば自分の位置は違ってい見えてくるはずです。

たとえば、友達はみんな任天堂スイッチを買ってもらっているのに、自分だけ買ってもらえない。なんて不幸なんだろう、と思っている少年も、アフリカの同年代の生き様を見せられればぐうの音もでないでしょう。狭い世界の”誤差”を気にしていても仕方ありません。

そして、もっとも気を付けなければならないのは、欲求の強さです。人間は相対的に物事を見るので、あこがれていた生活水準に達するとさらにいい暮らしを求めるようになります。つまり、永遠に満足しません。これが分かっていないで、生活水準を安易に上げるべきではないと思います。

お金が絡むと面倒くさい

社会 規範 が 市場 規範 と 衝突 する と、 社会 規範 が 長い あいだ どこ かへ 消え て しまう の だ。 社会的 な 人間関係 は そう 簡単 には 修復 でき ない。

ダン アリエリー. 予想どおりに不合理  行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」 (Kindle の位置No.1752-1754). . Kindle 版.

社会規範は「お金が絡まない人間関係」で、市場規範は「お金が絡む人間関係」と言い換えることができます。

人間は、社会規範の中では相手を思いやり、利他的になれますが、市場規範が持ち込まれる(=お金が絡む)と自分のことしか考えられなくなります。

「ついでに私の分の飲み物も買ってきて」

この時に、飲み物代ピッタリ渡すのと、パシリ代としてプラスで10円渡す場合。前者は社会規範の中なので、(普段から良好な関係が保てていれば)気持ちよく買ってきてくれるでしょう。一方、後者は10円多くもらっているのにもかかわらず、”たった10円かよ”と思うでしょう。

市場規範の中では、もはや良好な人間関係は保てません。友達ならまだしも、恋人や家族からお願い事をされたときに(実際に口に出さなくても)お金を要求したい気持ちになった時は、関係が危うくなっている可能性が高いかもしれません。

そんなわけで、お金ばかりを気にして生きるのは、こころがかなり疲れるので、早めに十分なお金をゲットして大らかに生きていきたいものです。

以上です。




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